カジノ・レストランのマネジメント戦略

オンラインカジノを除いたカジノ業界では、お客様が最優先です。カジノのオーナーや経営者は、お客様からのクレームを最小限に抑え、良いフィードバックを得るために戦略を探っていく必要があります。そしてビジネスにおいては、高い収益と高い好感度を獲得していく必要があります。優れたレストラン戦略は、プレイヤーを喜ばせてカジノのリピーターとするだけではなく、適切な価格設定とプランニングを通じて高い利益を生み出すことができるのです。

ラスベガス・ストリップのレストランは、カジノがF&B事業からどのように利益を上げることができるかを示してきました。近年、バーやレストランは、多くのラスベガスのリゾートでEBITDA(税引き前の利益に支払利息、減価償却費を加えて算出される利益)の重要な獲得源となっています。ラスベガス以外のカジノでも、質の高い料理を提供するレストランやバーがいかにカジノにとって有益であるかに気づきつつあります。日本のカジノでも、彼らの経営戦略を参考にしていくのがベストでしょう。

ラスベガス・ストリップとは多少異なるものの、地方のカジノもレストランから利益を得るという同様の戦略を採用しています。

商品

ビジネスを成功させるためには、まず適切な商品を見つけなければなりません。カジノでは、ライバル店舗にレストランがあるからと言って、同じようなレストランを自店舗にも追加することがあります。以前はどんなカジノでも、コーヒーショップ(スターバックスではなく、独自の24時間営業のカフェ)、ビュッフェ、ステーキハウス、そして複数のファストフード店というお決まりのラインナップを揃えていました。

では、ここで以下の質問について考えてみましょう。ステーキハウスは自社で運営するべきか、それともテナントを入れるべきでしょうか?どのグレードの牛肉を提供すべきでしょうか?高級ビーフステーキを採用するのが適切と考えれば、大きなコストが発生することになります。しかし、多くのケースでは高級ビーフにコストをかけたとしても、金銭的なメリットを生まない可能性が高いのです。

提供するメニューは、独立したビジネスとしてお客様が喜ぶようなものにするべきです。商品にかけるコストは低く、低コストのステーキを提供することによって、レストラン経営全体に利益をもたらすことができます。

ポジショニング

適切なメニューが決まれば、どのようにレストランをポジショニングすべきかが次の問題です。全ての企業は、価格戦略または差別化戦略の2つの基本的な戦略のどちらかを採用しています。

価格戦略:価格で勝負する企業は、製品やサービスを他社よりも低価格で提供するため、生産コストを削減するように努めています。

差別化戦略:ライバルとの違いを示し、より人口の多い地域にレストランを出店します。

価格設定

飲食店の価格設定には、主に2つのタイプがあります。1つ目は、価格設定に合った正しいポジショニング戦略を見極めること。2つ目は、メニューごとの適切な価格設定を見極めることです。

ドリンクバーの代金は2.5ドルにしますか?それとも5ドルに設定しますか? 5ドルは高すぎるかもしれません。コカ・コーラの大瓶を5ドルに設定するのではなく、小瓶を5ドルより少し低い価格で販売してみると、ここから利益を生み出せる可能性があります。さらに、ガラス瓶からグラスに飲み物が注がれる演出は、食事全体の満足度を向上させるでしょう。

ここで単価を抑える代わりにビュッフェの価格を競合よりも1ドル高く設定し、より素晴らしい体験をお客様に提供しましょう。

プロセス&人材

飲食店を営業する上でのコストは、人件費と売上原価の2つの項目で主に決まります。

例えば、厨房内をスムーズに管理し、温かい料理は熱々で、冷たい料理は冷えた状態で提供できるような料理人も従業員の中の一人です。このような従業員を正しく教育することが、あなたのビジネスを成功に導く習慣を作りだすのです。

ビジネスのトレンドを作り出すためには、信頼性の高いトレーニング戦略を採用するほか、笑顔でお客様にサービスを提供できる効率的かつ感じのよいスタッフを配置し、テーブルごとのウエイターの数を最適化する方法を検討する必要があります。

売上原価(COGS)

人件費と並んで、レストランの運営の中で大きな費用を占めるのは材料の仕入れコストです。売上原価を上手くコントロールすることで、レストランの経営状況に大きなインパクトを与えることが可能になります。

通常、COGSは収益の30〜35%が目安です。高級ステーキハウスはCOGSが大きくなりがちです。COGSが30%を下回るようなレストランは、ファストフードまたはパスタバー、アジアンヌードルバー、タコス店などのメニューを限定した小規模店舗となるでしょう。COGSが35%を超えてしまう場合、以下の3つの要因が考えられます。

  • 要因1: 食材品質とレストランのポジショニングのミスマッチ
  • 要因2: 材料種類の過多
  • 要因3: 基準が設けられていないこと

 

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